■ はじめに:「元本割れがもったいないから」と学資保険を放置していませんか?
「子どもが生まれた時に親や営業マンに勧められて学資保険に加入したけれど、返戻率が低すぎて増えない…」
「途中で解約すると元本割れして損をするから、解約できずに毎月保険料を払い続けている」
子どもが生まれた際、教育資金準備の定番として学資保険を契約したご家庭は非常に多く存在します。
しかし、新NISAがスタートした現代において、「元本割れするから」という理由だけで利率の低い学資保険に拘束され続けることは、機会損失(本来得られるはずだった膨大な運用益の喪失)を生み出す『最大の罠』です。
結論からお伝えすると、「満期(資金を使う時期)まで5年以上あるなら、たとえ数万円〜十数万円の元本割れを出してでも途中解約し、解約返戻金と毎月の保険料を新NISA(全世界株式オルカン等)へ乗り換えた方が、教育資金を圧倒的に増やせる確率が高い」のが現実の数字です。
今回は、資産1億円を達成した我が家が実践する、学資保険の途中解約における明確な「損益分岐点」の計算ロジックと、失敗しないNISAへの切り替え手順を徹底解説します。
■ なぜ学資保険は新NISAに比べて効率が悪いのか?「3つの構造的欠陥」
学資保険が時代遅れと言われる最大の理由は、以下の3つの構造にあります。
【1】18年間預けても「返戻率105%〜110%(年利0.5%以下)」程度にしかならない
学資保険の多くは、18年間コツコツと毎月保険料を払い続けても、満期時に戻ってくるお金は打った資金の105%〜110%程度(総額300万円払って315万〜330万円戻る程度)です。年利換算するとわずか0.3%〜0.6%程度であり、銀行の定期預金と大差ありません。
【2】インフレ(物価上昇・学費高騰)によって実質価値が目減りする
第55記事や第59記事でも解説した通り、世界的なインフレや大学の授業料高騰が進む中、固定の金額(例:18年後に300万円)しか戻ってこない学資保険は、実質的な購買力が大きく低下します。
【3】「保険(保障)と投資(貯蓄)」が混ざり、コストが不透明
学資保険には親に万が一があった際の保険料免除特約などが付いていますが、そのために高い手数料(保険会社の運営費)が引かれています。第59記事で解説した通り、保障は格安の掛け捨て保険で準備し、資産形成は新NISAで行う「分離戦略」が最善です。
■ 解約か継続か?「損益分岐点」の計算ロジック
「解約すると5万円〜10万円も元本割れ(損)してしまう…」と悩んだら、以下の簡易判定シミュレーションで比較してみましょう。
シミュレーション条件(例:毎月2万円・18年満期で380万円の学資保険 / 残り15年の場合)
- 学資保険を継続した場合: 残り15年間(計360万円)を払い続け、18年目の満期受け取り額は 【約 380 万円】(利益+20万円)
- 今すぐ途中解約して新NISAへ移行した場合(元本割れ5万円を飲み込む):解約返戻金を新NISAに一括投入し、浮いた月2万円をそのまま新NISA(全世界株式オルカン等・年利5%想定)で残り15年間運用した場合の資産額:【約 534 万円】(利益+174万円)
【結論】
途中解約で5万円のペナルティ(元本割れ)を出したとしても、新NISAで15年運用すれば「差額+154万円」も多く子どもの教育資金を作れる計算になります。
解約時の元本割れ分は、新NISAでの運用の初期(1年〜2年程度)で簡単に回収できてしまうのです。
■ 失敗しない学資保険からの「スマート切り替え」3ステップ
学資保険を解約して新NISAへ切り替える際は、感情的にならず以下のステップを踏みましょう。
【ステップ1】「解約返戻金の見積もり」を保険会社から取得する
マイページや電話窓口で「今解約した場合の解約返戻金はいくらか」「元本割れ額はいくらか」を正確に確認します。
【ステップ2】「満期までの残り年数」が5年以上あるか確認する
- 残り5年以上ある: 即座に途中解約し、解約返戻金を新NISA(成長投資枠)へ一括投入、毎月の保険料をNISA(つみたて投資枠)の積立へ直行させる。
- 残り1〜3年で満期を迎える: 今解約すると元本割れの戻し期間が足りないため、解約せずにそのまま満期まで継続する。
【ステップ3】解約返戻金と浮いた保険料を「全自動口座」へ繋ぎ直す
解約返戻金はそのまま証券口座へ入金して新NISAで一括買付(オルカン等)し、毎月の保険料分は第30記事で構築した「全自動口座」経由でNISAの定額積立へ組み入れます。
■ まとめ:目前の「小さな損」に縛られず、将来の「大きな資産」を掴もう
「元本割れ=損」という表面的な数字にとらわれて学資保険を維持し続けることこそが、子どもの大切な未来の資金を減らす原因になります。
- 学資保険は年利0.5%程度の超低効率な資産形成ツールと割り切る
- 満期まで5年以上あるなら、元本割れを恐れず途中解約して新NISAへ乗り換える
- 解約返戻金と毎月の保険料を全自動でNISAへ回し、教育資金を最大化させよう!
目先の感情を捨てて冷徹に数字を比較し、大切な子どもの未来のためのスマートな決断を下していきましょう!
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